送風機を比較!用途別のおすすめ機種と選び方を解説
送風機を選ぶときは、利用目的に合う風の届き方や設置場所を確認することが大切です。本記事では、送風機の特徴や選び方を解説します。さらに、当社のレンタルサービスで主に取り扱っている機種と、レンタルのメリットも紹介します。
送風機とは?

工場や倉庫、体育館といった大空間の暑さ対策として、誰もが一度は目にしたことがある大型の扇風機。市場では一般的に「工場扇」と称され、製造現場や物流拠点の労働環境改善において、なくてはならない定番の暑さ対策設備となっています。
※当社では、「送風機」と呼称しております。
送風機の特徴

送風機は、家庭用扇風機では風が届きにくい広い作業場所で使うために作られています。
家庭用扇風機との違いを、3つの特徴から見ていきましょう。
① 家庭用扇風機より広い範囲へ送風できる
送風機は、家庭用扇風機よりも多くの空気を動かし、広い作業場所へ風を送れます。
一般的な家庭用扇風機の羽根は約30cmですが、送風機の羽根は30cm~90cmです。家庭用より大きな羽根を回すことで、工場や倉庫の広い範囲へ風を送ります。
製品が一度に動かせる空気の量は「風量」で確認できます。風量は1分間に送れる空気の量で、m³/minという単位で表されます。数値が大きいほど、一度に多くの空気を動かせます。
送風機は、製品によって風の広がり方と届く距離が異なります。一点へ集中して風を送るタイプもあれば、広い範囲へ風を拡散させるタイプもあります。
近くへの送風に向くタイプと、遠くまで風を届けやすいタイプもあります。使用する場所に合う風の届け方を選べることも、送風機の特徴です。
② 工場で毎日使いやすい
送風機には、工場や倉庫で毎日使うことを想定した丈夫な製品があります。
本体を支える部分に金属を使った製品や、人や台車が近くを通っても倒れにくい製品など、現場で扱いやすい工夫がされています。
家庭用扇風機を置きにくい作業場所でも、現場の広さや使い方に合う製品を選べます。
③ ほこりが多い場所で使える製品がある
ほこりが舞う工場や倉庫では、全閉式モーターを備えた送風機が適しています。
全閉式モーターとは、外の空気を内部へ取り込みにくいモーターです。ほこりが内部へ入りにくいため、家庭用扇風機を置きにくい作業場所でも使いやすくなります。
送風機を選ぶときは、製品仕様に「全閉式モーター」と書かれているか確認しましょう。ほこりや油を含んだ煙が多い場所では、その環境で使用できる製品かメーカーへ確認してください。
送風機を導入するメリット

送風機は、強い風によって工場内の空気を動かします。作業者へ風を届ければ、暑さ対策に役立ちます。
工場内の空気を循環させたり、熱気を屋外へ流したりする使い方も可能です。製造工程では、部品の冷却や乾燥にも活用できます。
① 作業者の暑さを和らげて熱中症対策に役立つ
送風機は、作業者へ風を送り、汗の蒸発を助けることで身体の熱を逃がしやすくします。作業中の暑さを和らげられるため、工場の熱中症対策に役立ちます。
送風機は、空気そのものを冷やす設備ではありません。室温が高い場所では、冷房や気化式涼風機などの冷却設備も使用しましょう。
送風機を使用する場合も、涼しい休憩場所の確保や作業時間の調整が必要です。
② 工場内の暑さの偏りを減らせる
送風機で空気を循環させると、空調の冷気や出入口から入る外気を工場の奥まで届けやすくなります。風が届きにくかった場所にも空気を送れるため、工場内の暑さの偏りを減らせます。
大型の機械や棚で風が遮られる場合は、送風機の向きや設置場所を調整します。一台で風が届かなければ、複数台で風を受け渡すように配置しましょう。
③ 工場内の熱気を外へ流して換気を助けられる
送風機は、工場内の熱気を換気扇や排気口へ送り、換気を助けられます。工場の奥や大型設備の周辺など、換気扇から離れた場所の熱気も動かしやすくなります。
送風機で風の通り道をつくると、熱気を同じ場所にとどめず、屋外へ排出しやすくなります。換気設備だけでは空気が動きにくい場所まで風を届けられることが、送風機を組み合わせるメリットです。
④ 熱くなった部品を冷やせる
送風機は、加工後の部品へ風を当て、表面の熱を逃がしやすくします。鍛造や鋳造などで高温になった部品の冷却を早められます。
部品を冷却するときは、冷やしたい場所へ風が届く向きに設置します。冷却速度が品質に影響する部品は、温度に偏りが出ないか確認しましょう。
⑤ 洗った部品や床を乾かせる
送風機は、洗浄後の部品や濡れた床へ風を当て、表面の水分を蒸発させやすくします。自然乾燥より早く乾かせるため、次の作業へ移るまでの待ち時間を短縮できます。
乾燥させたい面へ風が届くように、部品の並べ方や送風機の向きを調整しましょう。
粉じんが舞う場所や可燃性の溶剤を扱う場所では、一般的な送風機を使用できない場合があります。使用前にメーカーへ確認してください。
【比較表】用途別に選ぶ送風機3機種

鎌倉製作所で取り扱う3機種を、利用目的・電源・主な使用場所で比較します。
| 利用目的 | おすすめ機種 | 電源 | モデル | 主な使用場所 |
| 広い範囲へ送風 | BJW-636 | 3相200V | 広角モデル | 工場・倉庫 |
| 風量を調整して送風 | GQ-90D | 単相100V | 風量調整モデル | 工場・倉庫・スポーツ施設・教育施設・イベント会場 |
| 限られた場所で使用 | BJ-4041 | 単相100V | コンパクトモデル | 工場・倉庫 |
※各商品の仕様や最新のレンタル状況は、鎌倉製作所の公式サイトでご確認ください。
① 広い範囲へ風を届けたい場合:BJW-636

主な特徴
- 広い範囲へパワフルに送風できる
- 工場・倉庫で利用できる
- 3相200Vで使用する広角モデル
BJW-636は、横に長い製造ラインや、複数の作業者が並ぶ場所へ広く風を届けたい工場に向いています。
一点へ風を集中させるよりも、作業場所全体へ風を広げたいときに使いやすい広角モデルです。
主な仕様
| 型式 | BJW-636 |
| 電源 | 3相200V |
| モデル | 広角モデル |
| 風の特徴 | 広い範囲へパワフルに送風 |
| 主な使用場所 | 工場・倉庫 |
| レンタル情報 | 最新情報は公式サイトで確認 |
② 風量を調整して使いたい場合:GQ-90D

主な特徴
- 使用場所に合わせて風量を調整できる
- 単相100Vの電源で使用できる
- 工場・倉庫・スポーツ施設・教育施設・イベント会場で利用できる
GQ-90Dは、作業者の人数や作業内容に合わせて風の強さを変えたい現場に向いています。
工場や倉庫で使用するほか、集会やイベントなど、状況に合わせて風量を調整したい場合にも使いやすいモデルです。
主な仕様
| 型式 | GQ-90D |
| 電源 | 単相100V |
| モデル | 風量調整モデル |
| 風の特徴 | 使用場所に合わせて風量を調整 |
| 主な使用場所 | 工場・倉庫・スポーツ施設・教育施設・イベント会場 |
| レンタル情報 | 最新情報は公式サイトで確認 |
③ 限られた場所で使用したい場合:BJ-4041

主な特徴
- 限られた設置場所へ置きやすい
- 単相100Vの電源で使用できる
- 小型ながら強い風を送れる
BJ-4041は、通路の脇や機械の間など、大型の送風機を置きにくい場所で使いたい工場に向いています。
設置スペースが限られている場合や、3相200Vの動力電源がない場所で送風機を使いたいときに選びやすいモデルです。
主な仕様
| 型式 | BJ-4041 |
| 電源 | 単相100V |
| モデル | コンパクトモデル |
| 風の特徴 | 小型ながら強力に送風 |
| 主な使用場所 | 工場・倉庫 |
| レンタル情報 | 最新情報は公式サイトで確認 |
送風機を選ぶ際のポイント

送風機は、最大風量だけではなく、実際の設置場所で必要な風を届けられるかを基準に選びます。利用目的を決めたうえで、現場の広さや設備に合う商品を選びましょう。
① 設置場所に合うタイプを選ぶ
設置タイプは、送風機を置く場所と移動の頻度に合わせて選びます。
スタンド式は、立って作業する人へ風を届けたい場所に向いています。高さや角度を調整しやすい一方、脚を置くスペースが必要です。
床置き式は、床面に近い製品へ風を当てたい場所や、低い位置から空気を動かしたい場合に向いています。
壁掛け式は、通路が狭く、床に送風機を置けない場所に向いています。設置後は動かしにくいため、風を送る方向を決めてから取り付けます。
キャスター式は、一台を複数の場所で使いたい場合に向いています。工程に合わせて移動させる場合は、本体の重さや移動のしやすさも確認しましょう。
② 必要な場所へ風を届けられるか確認する
送風機は、作業者や製品など、風を届けたい対象まで十分な風が届く商品を選びます。
商品を比較するときは、風量だけではなく、到達距離と風の広がり方も確認しましょう。遠くの一か所へ風を送りたい場合は、風を集中させるタイプが向いています。複数の作業者や幅のある工程へ風を送りたい場合は、広角タイプや首振りタイプが候補です。
メーカーの風速分布図を見れば、距離ごとの風速と送風範囲を確認できます。大型の機械や棚が風を遮る現場では、デモ機やレンタルを利用して実際の配置で確認すると選びやすくなります。
③ 現場環境に耐えられる商品を選ぶ
粉じんや油煙が発生する工場では、その環境に対応した商品を選びます。
床に粉じんがたまりやすい現場で床置き式を使うと、風によって粉じんを巻き上げる場合があります。設置位置を高くできるスタンド式や壁掛け式も比較しましょう。
送風機自体に粉じんや油煙が付着しやすい場合は、モーターの構造とメーカーが示す使用条件を確認します。全閉式モーターは、外気が内部を直接通りにくく、粉じんが入りにくい構造です。
④ 電源に対応しているかを確認する
送風機は3相200Vを使用する製品が多いため、設置場所に動力電源があるか確認します。
単相100Vの製品は、一般的なコンセントを利用でき、動力電源がない場所でも導入しやすい特徴があります。
同じ型番でも50Hz用と60Hz用が分かれている機種があります。電圧と周波数を確認し、使用場所の電源に合う商品を選びましょう。接続工事の有無も購入前にメーカーへ確認します。
⑤ 電気代を考慮する
送風機を長時間使用する場合は、購入価格だけでなく電気代も考慮します。
電気代は、商品の消費電力、運転時間、契約している電力単価をもとに計算できます。一台あたりの消費電力が小さくても、必要な風を届けるために台数が増えれば、全体の電気代は高くなります。
商品を比較するときは、必要な送風性能を満たす台数で電気代を見積もりましょう。
⑥ 作業を妨げない運転音か確認する
作業者の近くで使用する場合は、会話や合図を妨げない運転音の商品を選びます。
カタログの騒音値は、測定した距離や運転モードによって変わります。商品を比較するときは、測定条件が同じかも確認しましょう。
静かな環境や会話の多い作業場所では、低騒音形が候補です。必要な場所へ風が届くことも確認し、送風性能と運転音のバランスで選びましょう。
送風機を効果的に設置する方法

送風機は、目的の場所まで風が通るように設置することが大切です。工場内の空気の流れと作業者の位置を確認して配置しましょう。
① シャッターや窓から換気設備へ風を流す
外気を取り入れる場合は、送風機をシャッターや窓の近くに置き、換気扇の方向へ向けます。外から入った空気が工場内を通り、熱気と一緒に排出される流れをつくるためです。
炉などの熱源がある場合は、熱気が作業者のいる場所を通らず、換気設備へ向かうように送風機の位置と向きを調整しましょう。
② 障害物を避けて設置する
送風機は、大型機械や棚で風が遮られない場所に設置しましょう。風を届けたい場所まで見通せる通路に置くか、障害物より高い位置に設置します。
工場の平面図へ機械の位置と風向きを記入すると、風が通る経路を確認しやすくなります。
③ 作業者がいる場所へ風を向ける
作業者の暑さ対策に使用する場合は、作業者が立つ位置へ風が届くように送風機を向けます。作業台や設備に風が遮られないよう、作業中の立ち位置を確認して設置しましょう。
設置後は実際の作業位置で風の強さを確認し、本体の向きや角度、作業者との距離を調整します。
④ 複数台で風の流れをつなぐ
複数台を使用する場合は、一台目の風が弱くなる位置へ二台目を置き、同じ方向へ風を送ります。風を受け渡すように配置することで、建物の奥まで風を届けやすくなります。
送風機を向かい合わせに置くと風がぶつかるため、各機の向きを確認してから運転しましょう。
送風機を使用するときの注意点

送風機は、空気を冷やす設備ではなく、大量の空気を動かす設備です。送風による暑さ対策と安全な運転を両立するため、次の点を確認しましょう。
① 室温そのものを下げる設備ではない
送風機は、室内の空気を動かして作業者の体感温度を下げる設備です。エアコンや気化式涼風機のように、吹き出す空気を冷やす機能はありません。
工場内の空気自体が高温になっている場合は、冷房や涼風設備を組み合わせます。屋根や設備から入る熱が原因の場合は、遮熱や排熱も検討しましょう。
② 高温の空気を作業者へ送らない
炉や乾燥設備の近くにある高温の空気は、作業者へ向けて送らないようにします。熱い空気を身体へ当てると、暑さをさらに強く感じるためです。
熱気は換気扇へ流し、作業者には比較的涼しい場所の空気が届くように配置しましょう。
③ 吸い込み側をふさがない
送風機の吸い込み側に壁や資材があると、十分な空気を取り込めません。本体の後方には、メーカーが指定する空間を確保しましょう。
紙やビニールなどの軽い物が吸い込まれないよう、本体の周囲も整理しておきます。
④ 羽根の周囲に安全な距離を取る
運転中の送風機には、作業者や資材が接触しない距離を確保します。ガードや吹出口、吸込口へ手や物を近づけないようにしましょう。
キャスター付きの製品は、運転前にストッパーを掛けます。角度調整や清掃は、電源を切り、羽根が完全に止まってから行います。
⑤ 異音や振動がある場合は使用を止める
運転中に異音や大きな振動が発生した場合は、すぐに送風機を停止します。羽根やガードのゆがみ、固定部分の緩みなどを確認しましょう。
原因が分からない場合は使用を再開せず、メーカーへ相談します。通常時から電源コードや本体の状態を確認しておくことも大切です。
送風機をレンタルするメリット

鎌倉製作所の送風レンタルサービスは、必要な時期と台数に合わせて送風機を利用できます。送風機をレンタルする主なメリットを紹介します。
① 必要な時期だけ利用できる
送風レンタルサービスは、暑さが厳しい時期に合わせ、必要な期間と台数を選んで利用できます。
使用しない季節の保管場所を確保する必要がないため、季節に応じた暑さ対策を導入しやすくなります。
導入台数を迷う場合は、現場の広さや風を届けたい場所を伝え、必要な機種と台数を相談できます。
② 届いたらすぐに使用できる
レンタル商品は、組み立て不要の完成品として届くため、設置後すぐに使用できます。
暑さが厳しくなってから対策を追加したい場合でも、工場や倉庫へ運び、電源を接続して使い始められます。
商品ごとに対応する電源が異なるため、設置場所の電源を確認して機種を選びましょう。
③ 維持管理や保管の負担を減らせる
レンタルでは、使用前のメンテナンスを鎌倉製作所へ任せられます。
契約期間が終わった送風機は返却するため、使用しない季節の保管場所や廃棄方法を用意する必要もありません。
毎年の点検や保管にかかる社内負担を減らしながら、送風機を利用できます。
現場に合う機種を選びたい場合は、風を届けたい場所や使用電源を整理してから相談すると選びやすくなります。
まとめ|用途に合う送風機を選ぼう

送風機は、広い作業場所へ風を届け、作業者の暑さを和らげる設備です。空気を動かす力は、工場内の換気や製品の冷却にも活用できます。
商品は、必要な場所へ風を届けられるかを基準に選びます。設置場所や電源などの条件も確認すると、現場に合う機種を絞り込めます。
導入後は、空気の入口と出口を決め、障害物を避けて配置しましょう。工場内の空気自体が高温になっている場合は、冷却設備や給排気設備を組み合わせます。
鎌倉製作所では、用途に応じた送風機を取り扱っています。必要な期間だけ利用したい場合は、送風レンタルサービスで現場に合う機種を相談できます。