製造業の熱中症対策|危険な作業と企業・個人でできる対策を解説

製造業の熱中症対策|危険な作業と企業・個人でできる対策を解説

厚生労働省によると、2024年に職場で発生した熱中症の死傷者のうち、約4割を建設業と製造業が占めています。製造業では、屋内作業でも熱中症対策が欠かせません。2025年6月からは、一定の高温環境で重症化を防ぐための対応が義務化されました。本記事では、製造現場で熱中症の危険が高まる作業を解説します。企業・個人でできる対策も紹介します。熱中症が起きたときの対応も取り上げます。さらに、当社(鎌倉製作所)の導入事例も紹介します。

製造現場で熱中症の危険が高まる作業

製造現場では、屋内でも熱中症の危険が高まります。高温の設備や作業環境によって、身体に熱がたまりやすくなるためです。作業時の服装や身体への負荷も熱中症の危険性に影響します。

ここでは、製造現場で特に注意したい作業を紹介します。

① 高温の設備の近くで作業する

鋳造や鍛造などの現場では、高温の設備の近くで作業するため、身体に熱がたまりやすくなります。

高温設備の周辺では、暖められた空気だけでなく、輻射熱(放射熱)も受けます。輻射熱とは、高温の物体から周囲へ直接伝わる熱のことで、設備から離れていても身体へ熱が届くため、室温を測るだけでは作業者の負担を判断できません。

例えば、金属を溶かす工程や火炎バーナーを使う加工では、設備から直接熱を受けます。作業者が高温設備の近くに立つ時間を把握し、交代や休憩を組み合わせることが大切です。

② 風通しが悪い場所で作業する

風通しが悪い場所では、設備から発生した熱気がとどまりやすくなります。大型の機械や間仕切りが空気の流れを遮るため、窓やシャッターを開けても建物の奥まで外気が届かないことがあります。

風が弱い環境では、汗が蒸発しにくくなります。身体の熱を十分に逃がせないため、体温が上がりやすくなります。湿度が高い場所では、さらに汗が蒸発しにくくなるため注意が必要です。

窓が開いているかだけで判断せず、実際の作業場所まで空気が流れているかを確認しましょう。

③ 防護服を着て作業する

防護服を着る作業では、身体の熱を外へ逃がしにくくなります。製造現場では、火花や溶けた金属から身体を守るため、通気性の低い作業服を着用することがあります。

身体は汗を蒸発させることで熱を逃がしますので、防護服によって汗の蒸発が妨げられることで熱中症の危険が高まります。

安全上の理由から防護服を外せない場合は、服装だけで解決できません。作業時間を短くする対策や、身体を冷やせる休憩場所が必要です。

④ 身体への負荷が大きい作業をする

身体への負荷が大きい作業にも熱中症のリスクが高まります。

筋肉を動かすことで体内に多くの熱が生じ、周囲から受ける熱に体内で生まれた熱が加わるからです。

製造現場では、材料の運搬や金型の交換などが負荷の大きい作業があります。

同じ温度の作業場所でも、作業の負荷によって熱中症の危険性は異なります。環境の暑さだけでなく、作業者がどの程度身体を動かすかも確認しましょう。

⑤ ライン作業で休憩を取りにくい

生産ラインでは、作業者が一人抜けると前後の工程へ影響することがあり、体調に異変を感じても休憩を申し出にくくなる場合があります。

水分補給を作業者の判断だけに任せると、生産状況を優先して補給が遅れる可能性もあります。また、熱中症によって集中力や判断力が低下し、自分の体調を正しく判断できないこともあります。

交代要員や休憩時間は企業側があらかじめ決めておくことが大切です。体調不良を申告した作業者がすぐに工程から離れられる体制も整えましょう。

WBGTを製造現場の作業管理に取り入れる

製造現場の熱中症リスクは、気温だけでは正しく判断できません。湿度や風の強さによって、身体から熱を逃がしやすいかが変わるためです。高温設備から受ける輻射熱も考慮する必要があります。

WBGTは、これらの要素を踏まえて熱中症の危険性を評価する指標です。暑さ指数とも呼ばれています。厚生労働省は、作業場所へWBGT指数計を設置して数値を把握するよう推奨しています。

参考:厚生労働省「暑さ指数について

① 作業場所ごとに測定する

WBGTは、作業者が実際に働く場所ごとに測定します。工場内は、設備の位置や空気の流れによって暑さが異なるため、高温設備の近くや熱気がたまりやすい場所は、特に確認が必要です。

工場の出入口や事務所で測定した数値だけでは、離れた作業場所の危険性を把握できません。屋外向けに公表されている地域のWBGTも、工場内の環境とは異なる場合があります。

炉などの熱源がある屋内では、黒球を備えたJIS規格適合のWBGT指数計を使用します。測定する時間帯を変えながら、作業中の数値を把握しましょう。

② 作業内容に応じて評価する

WBGTの基準値は、作業内容によって異なります。身体への負荷が大きい作業ほど、低いWBGTから対策が必要になります。

防護服などの熱を逃がしにくい衣服を着る場合は、着衣による補正も必要です。暑さに慣れていない作業者には、慣れている作業者より低い基準値が適用されます。

同じWBGTであっても、軽い組立作業と重量物を運ぶ作業では危険性が変わります。数値だけを見るのではなく、作業負荷や服装を含めて評価しましょう。

③ 数値に応じて作業を変更する

WBGTを測定した後は、数値に応じて作業方法を変更しましょう。基準値を超える場合は、作業時間の短縮や休憩の追加を検討します。

また、冷房や送風によって作業場所のWBGTを下げることも対策の一つです。数値が大幅に基準値を超える場合は、原則として作業を行わない判断も必要です。

WBGTを掲示するだけでは、現場の行動は変わりません。どの数値になったら誰が作業を変更するのかを事前に決めておきましょう。

④ 測定結果と対応内容を記録する

WBGTの測定結果は、実施した対策と一緒に記録しておくと作業管理へ活用できます。記録する項目は、測定日時や作業場所などです。作業内容や服装も残しておくと、数値を正しく比較できます。

測定結果や対応内容を記録として残しておくことで、どの工程がどの時間帯に危険になりやすいかを確認できます。

WBGTの記録は、すべての職場へ一律に保存が義務付けられているものではありませんが、熱中症対策を継続的に改善するための管理方法として取り入れましょう。

製造現場の熱を抑える設備対策

製造現場の設備対策は、工場全体を冷やす方法だけではありません。熱源から受ける熱を減らす方法や、たまった熱気を排出する方法があります。

現場の熱源や建物の構造を確認して、必要な対策を組み合わせましょう。

① 熱源から伝わる熱を遮る

高温設備から受ける輻射熱は、熱源と作業者の間を遮ることで減らせます。遮熱板を設置する方法や、設備を断熱材で覆う方法があります。

熱源を囲う場合は、設備の排熱や保守作業を妨げない設計が必要です。火災や機械故障の原因にならないよう、設備メーカーや専門業者へ確認しましょう。

設備と作業者の距離を取る方法もあります。十分に遮熱できない場合は、作業時間の短縮や局所冷却と組み合わせます。

② 発生した熱気を外へ排出する

高温設備から発生した熱気は上昇し、天井付近へたまります。工場内にとどまった熱気を排出するには、屋根や壁へ換気設備を設置する方法があります。

ルーフファンは、屋根に設置して熱気を屋外へ排出する設備です。高い位置にたまった空気を建物の外へ逃がせます。ただし、排気した空気を補う給気口がなければ、十分な換気量を確保できない場合があります。

工場の容積や熱源の位置を確認して、給気口から排気口まで空気が流れる計画を立てましょう。既設換気扇の能力も含めて検討することが大切です。

③ 作業場所へ涼風を届ける

工場全体を空調できない場合は、作業場所へ涼しい風を届ける方法があります。気化式涼風機は、水が蒸発するときに空気の熱を奪う仕組みを利用した設備です。冷やした空気を大風量で送り、作業エリアに涼風ゾーンをつくります。

気化式涼風機の冷却効果は、吸い込む空気の温度と湿度によって変わります。湿度が高い場所では、水が蒸発しにくいため効果が小さくなります。運転によって湿度が上がるため、換気できる環境で使用することも重要です。

鎌倉製作所のNEOCOOLは、1方向吹出形と4方向吹出形から選べます。必要な期間だけ利用できるレンタルサービスもあります。

関連記事:鎌倉製作所「NEOCOOL涼風レンタルサービス

④ 工場内に気流をつくる

送風機を使うと、工場内に空気の流れをつくれます。出入口から取り入れた外気を建物の奥へ届ける方法があります。熱気を排気口へ向けて流す使い方も可能です。

送風機は、空気そのものの温度を下げる設備ではありません。高温の空気を同じ場所で動かすだけでは、十分な対策にならない場合があります。どこから空気を取り入れ、どこへ排出するかを決めて設置しましょう。

大型機械や間仕切りがある工場では、風の通り道が遮られます。風が届く距離や広がり方を確認し、必要に応じて複数台を配置します。

関連記事:鎌倉製作所「送風レンタルサービス

⑤ 固定作業場を局所的に冷やす

作業者の位置が決まっている工程では、スポットクーラーによる局所冷却が適しています。必要な場所へ冷風を直接届けられるため、工場全体を冷房するより少ない範囲を集中的に冷やせます。

スポットクーラーは、冷風と同時に本体から熱を排出します。排熱を同じ空間へ放出すると、周囲の温度が上がる場合があります。排熱ダクトを使って屋外へ逃がせるか確認しましょう。

作業者が工場内を広く移動する工程には、冷風が届かない時間が生じます。作業位置と移動範囲を確認してから導入することが大切です。

⑥ 休憩場所を冷房する

高温の作業を行う場合は、身体を冷やせる休憩場所を確保します。作業場所の近くに冷房の効いた部屋を設けると、休憩中に身体へたまった熱を逃がせます。

休憩場所には、飲料水や塩分を補給できるものを用意します。氷や冷たいおしぼりも身体の冷却に利用できます。体調不良者が横になれる広さも確保しましょう。

休憩場所が遠いと、移動を負担に感じて利用されない可能性があります。作業者が速やかに移動できる場所を選び、交代で休める時間を工程に組み込みましょう。

参考:厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン

製造工程に組み込む熱中症対策

設備を導入しても、暑い場所で長時間作業を続ければ熱中症の危険は残ります。休憩や水分補給を作業者の判断だけに任せることも避けなければなりません。

作業時間や交代方法を生産計画へ組み込み、現場全体で継続できる対策を整えましょう。

① 高温になる時間帯の作業量を調整する

WBGTが高くなる時間帯は、身体への負荷が大きい作業を減らします。作業時間を短くする方法や、比較的涼しい時間帯へ工程を移す方法があります。

気温が最も高くなる午後だけ注意すればよいわけではありません。工場内では、設備の稼働によって午前中から温度が上がる場合があります。実際のWBGTを確認しながら作業量を調整しましょう。

生産計画を変更できない場合は、交代回数を増やします。涼しい場所で行える作業へ一時的に切り替える方法もあります。

② 交代で休憩できる体制を整える

高温の場所で連続して作業する時間を短くするには、交代要員が必要です。誰かが休憩へ入っても工程を維持できるよう、担当者と交代順を決めておきます。

休憩を本人の申告だけに任せると、体調不良を我慢する可能性があります。WBGTや作業負荷に応じて休憩時刻を定め、管理者が実施状況を確認しましょう。

新入社員や配置転換した作業者には、慣れた作業者より短い連続作業時間を設定します。個人の体調に応じて追加の休憩も認めることが大切です。

③ 水分・塩分の補給時間を決める

水分と塩分は、のどの渇きを感じる前に補給します。高温の環境では、自覚している以上に脱水が進んでいることがあるためです。

厚生労働省のガイドラインでは、塩分を含む飲料を20~30分ごとにカップ1~2杯程度摂取する目安が示されています。飲み過ぎや塩分の取り過ぎにも注意が必要です。

飲料を用意するだけでは、作業中に補給できない場合があります。補給時刻を工程へ組み込み、管理者が摂取状況を確認しましょう。持病によって塩分や糖分を制限されている作業者は、主治医や産業医へ相談してください。

参考:厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン

④ 暑さに慣れる期間を設ける

暑熱順化とは、身体を暑さに徐々に慣らすことです。暑さに慣れていない状態で急に高温の作業を始めると、熱中症の危険が高まります。

厚生労働省は、7日以上かけて作業時間や身体への負荷を段階的に増やす方法を示しています。新しく入職した作業者や配置転換した作業者には、最初から通常と同じ作業をさせないようにします。

暑熱順化は、暑い環境から離れると失われます。夏季休暇などで4日以上作業を離れた場合は、休暇中の過ごし方を確認します。必要に応じて作業時間を再び短くしましょう。

参考:厚生労働省「職場における熱中症防止のためのガイドライン

⑤ 作業前の健康状態を確認する

作業を始める前に、作業者の健康状態を確認します。睡眠不足や食事不足がある日は、普段より熱中症の危険が高まります。発熱や下痢によって体内の水分が不足している場合もあります。

朝礼や点呼で体調を確認し、異変がある作業者には配置変更や作業時間の短縮を行います。前日の飲酒についても確認しましょう。

作業者が体調不良を隠さずに申告できる環境が必要です。申告した人を責めず、作業を変更できる仕組みを整えましょう。

⑥ 管理者が作業中に巡視する

管理者は作業中の現場を巡視し、作業者の様子を確認します。顔色や発汗の状態は、体調の変化に気づく手がかりになります。歩き方や受け答えが普段と違う場合も注意が必要です。

高温設備の近くや風通しの悪い場所は、重点的に巡視します。単独作業を避け、作業者同士でも互いの体調を確認できるようにしましょう。

熱中症が疑われる場合は、本人が大丈夫だと答えても作業を続けさせません。涼しい場所へ移動させて状態を確認します。

⑦ 異変時にラインを止められる体制を整える

作業者が異変を感じたときは、すぐに工程から離れられる体制を整えます。機械を安全に停止する担当者と手順も事前に決めておきましょう。

2025年6月から、一定の高温環境で作業を行わせる事業者には、熱中症の自覚症状や疑いを報告できる体制の整備が義務付けられました。作業からの離脱や身体の冷却を含む対応手順も、あらかじめ定めて周知する必要があります。

法律がすべての工場へ一律に生産ライン全体の停止を求めているわけではありません。作業者の離脱と設備の安全停止を両立できるよう、現場に合った手順を作成することが大切です。

参考:厚生労働省「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について

【個人向け】製造業の熱中症対策

作業者自身が行う熱中症対策も欠かせません。ただし、個人対策だけで製造現場の熱を取り除くことはできません。企業による設備改善や作業管理と組み合わせて実施しましょう。

① 決められた時間に水分・塩分を補給する

水分と塩分は、会社が決めた時間に補給します。のどが渇いていなくても補給を省かないことが大切です。

大量に汗をかいた場合は、水分だけでなく塩分も失われています。スポーツドリンクや経口補水液などを、作業環境に応じて使い分けましょう。

高血圧や糖尿病などの持病がある人は、適切な摂取量が異なる場合があります。会社の担当者へ伝えたうえで、主治医や産業医の指示を確認してください。

② 身体を直接冷やす

冷却ベストやネッククーラーを使うと、身体へたまる熱を減らせます。冷たいタオルや保冷剤を休憩中に使う方法もあります。

作業を始める前に身体を冷やす方法は、プレクーリングと呼ばれます。高温の作業へ入る前や休憩中に身体を冷やすことで、作業中の体温上昇を抑えられます。

空調服などの身体を冷やす機能を持つ服は、熱中症対策として一定の効果があります。ただし、冷却用品だけで熱中症を防ぐことは困難です。休憩や設備対策も必ず併用しましょう。

③ 作業前に体調を申告する

睡眠不足や二日酔いがある日は、作業前に申告します。発熱や下痢などの体調不良がある場合も、隠さずに伝えましょう。

体調が悪いまま高温の作業を行うと、短時間でも熱中症になる可能性があります。無理をして作業を続けると、本人だけでなく周囲の作業者にも危険が及びます。

持病や服用している薬が熱中症の危険性に影響する場合もあります。必要に応じて産業医や会社の健康管理担当者へ相談してください。

④ 症状を感じたら作業を中断する

めまいや立ちくらみを感じたら、すぐに作業を中断します。頭痛や吐き気も熱中症の可能性があります。普段と違う大量の発汗や、筋肉のこむら返りにも注意してください。

症状を我慢して作業を続けると、意識障害などの重い症状へ進む場合があります。機械を扱っているときは、決められた手順で安全に停止します。

一人で休んで様子を見ようとせず、責任者や周囲の作業者へ伝えましょう。

※個人対策は、企業による設備改善・作業管理・安全管理の代わりにはなりません。

製造現場で熱中症が起きたときの対応

熱中症は短時間で重症化することがあります。症状が軽く見えても、そのまま作業を続けさせてはいけません。

意識がはっきりしない場合は、直ちに救急車を呼びます。意識がある場合も、身体を冷やしながら状態を確認しましょう。

① 作業を中止して責任者へ報告する

熱中症が疑われたら、直ちに作業を中止します。作業者本人または異変を見つけた人が、責任者や救護担当者へ報告します。

機械を動かしている場合は、決められた手順で安全に停止します。本人だけで対応させず、周囲の作業者が付き添いましょう。

② 涼しい場所へ移動させる

熱中症が疑われる人を、冷房の効いた休憩室へ移動させます。冷房がない場合は、風通しのよい日陰を利用します。

高温設備の近くや直射日光が当たる場所から速やかに離してください。ふらつきがある場合は、一人で歩かせず周囲が支えます。

③ 衣服を緩めて身体を冷やす

衣服を緩めて、身体の熱を逃がしやすくします。首の周りや脇の下を冷やすと、身体を効率よく冷却できます。足の付け根も冷却する場所の一つです。

保冷剤や氷のうがない場合は、身体へ水をかけて風を送る方法があります。救急車を待っている間も冷却を続けてください。

④ 自力で飲める場合に水分を補給する

意識がはっきりしており、自力で安全に飲める場合は、水分と塩分を補給します。経口補水液を使う方法もあります。

意識がはっきりしない場合は、無理に飲ませてはいけません。吐いている場合や自力で飲めない場合も、誤って気管へ入る危険があります。直ちに救急車を呼びましょう。

⑤ 症状が重い場合は救急車を呼ぶ

呼びかけへの反応がおかしい場合は、直ちに救急車を呼びます。普段と違う言動やふらつきも重症化の兆候です。

自力で水分を取れない場合も救急要請が必要です。身体を冷やしても症状が改善しない場合は、医療機関へ搬送します。

判断に迷ったときは、軽い症状だと決めつけないことが大切です。救急隊の指示を受けながら冷却を続けましょう。

⑥ 回復するまで一人にしない

熱中症が疑われる人は、回復したように見えても一人にしてはいけません。時間がたってから症状が悪化することがあるためです。

救急隊や医療機関へ引き継ぐまで、担当者がそばで状態を確認します。帰宅させる場合も本人だけで帰らせず、家族への連絡や受診の必要性を確認しましょう。

参考:厚生労働省「職場でおこる熱中症

鎌倉製作所の製造現場向け暑さ対策事例

製造現場の熱中症対策では、熱源や作業場所に合う機器を選ぶことが大切です。鎌倉製作所の涼風レンタルサービスでは、工事不要のNEOCOOL(ネオクール)を必要な期間・台数だけ利用できます。

ここでは、鎌倉製作所の涼風レンタルサービスを活用した製造現場の事例を3つ紹介します。

① 空調服と涼風を併用して作業環境を改善した事例

工業用装置製造会社様の工場は屋根が高く、エアコンを設置できない構造でした。レーザー加工機や加工後の製品から熱が発生し、工場内が高温になっていました。

作業者へ空調服を支給していましたが、工場内の空気自体が熱いため、十分な効果を得にくい状態でした。

そこで、1方向吹出形の「NEOCOOL(ネオクール)」を3台レンタルしました。

NEOCOOLで工場内の空気を冷やしたことで、空調服が取り込む風も涼しくなり、作業環境が改善しました。

空調服で移動する作業者を冷やしながら、NEOCOOLで涼風を送り、工場内の換気も促している事例です。

関連記事:鎌倉製作所「涼風レンタルサービス」

② 作業内容に合わせて涼風機を移動した事例

輸送機関装置製造会社様では、設備面と労務管理面の両方から暑さ対策に取り組み、1方向吹出形の「NEOCOOL(ネオクール)」を2台導入しています。

例年5月から11月ごろまでレンタルし、暑さが本格化する前に準備しています。

工場の出入口付近に設置して外気を取り込み、作業者が集まる場所へ涼風を送っています。

作業内容に応じて人が集まる場所が変わるため、本体を移動し、吹出し角度も調整しています。

使わない時期は返却でき、保管場所を圧迫せずに暑い期間だけ利用している事例です。

関連記事:鎌倉製作所「涼風レンタルサービス」

③ 大風量の涼風を遠くまで届けた事例

鋼板加工会社様では、既存の100V気化式涼風機の風量が足りず、より遠くまで涼風を届けられる機器を探していました。

そこで、3相200Vの「NEOCOOL(ネオクール)」を2台レンタルし、それぞれ別の工場へ設置しました。

工場の出入口や隣の棟へ続く通路口に設置し、外気を取り込みながら作業者が通る場所へ涼風を送っています。

一つの工場では、NEOCOOLの前に送風機を置き、涼風をより遠くへ届けています。作業者からの評判も良好です。

工場の広さに合わせて、気化式涼風機と送風機を組み合わせた事例です。

関連記事:鎌倉製作所「涼風レンタルサービス」

まとめ|製造工程に合う熱中症対策を組み合わせよう

製造業では、屋内でも高温の設備や風通しの悪さによって熱中症の危険が高まります。防護服の着用や身体への負荷も考慮しなければなりません。

まずは、作業場所ごとにWBGTを測定しましょう。作業内容と服装を踏まえて危険性を評価し、数値に応じて作業時間や休憩を変更します。

設備対策では、遮熱、排気、涼風、送風などを現場に合わせて組み合わせます。水分補給や健康確認も製造工程へ組み込み、作業者が無理をしなくても続けられる体制を整えることが大切です。

熱源や建物の構造は工場ごとに異なります。現場の状況を確認したうえで、自社の製造工程に合う熱中症対策を進めましょう。

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